レザークラフトを始めて気づいたこと。
それは、良い作品を作りたければ、良い革を使う方が見栄えがいい。
当たり前のことだけど、これがなかなか出来そうで出来ない。
と言うのも、素人は失敗の可能性が高く、それに費やした革を台無しにします。
とにかく怖いんです。
「あっ、やっちまった!」
コツコツ作ってきたものが、作業途中で失敗に気づく、この瞬間が恐ろしい。
失敗はいろいろあって、構想上の問題だったり、作業手順や工作的な失敗だったり、なんせ素人ですから思わぬ箇所で作業が頓挫します。
そんな状況で、高品質で高価な革を使うわけにはいきません。
ほぼ100%の確信が無ければ、良質の革を切れるものではない。
だから、今はひたすら練習。
安い革を使って、失敗を繰り返すことで、徐々にコツを掴んでいく感じです。
作る作品はさまざまで、その過程で、これなら出来る、これだと出来ないを模索し、自分が作れるものが見えてきます。
作品を見た人から、縫い目が綺麗だね、手が器用だね、とたまに言われますが、それは単に道具のおかげなんです。そこらで売ってる入門用の道具で誰でも出来てしまうんですよ。実際に最初に買った入門セットで自分も作ってます。
『菱目打ち』
手縫いの場合、そのままでは革を針が貫通しないので、あらかじめ革に穴を開けて縫います。その穴を開ける道具が写真の菱目打ちです。4穴まとめて開けられるので、縫い目が整然と等間隔に並んで見えるわけです。(ね、道具のあかげでしょw)
『開けた穴に沿って縫い進めた状態』
多少のコツはありますが、毎穴同じ向きに同じ力で縫えば綺麗な縫い目になります。
『革は木材の工作に似てる』
2枚合わせの革の切り口を整えたい時、ヤスリで削っても大丈夫。(笑)
革の種類にもよりますが、タンニン鞣し(俗にヌメ革)なら、後から切り口を滑らかにし艶を出すことが出来ます。
『艶を出す魔法の液体』
商品名トコノールのボトル。詳しいことはわからないけど、ボンドを水で薄めたような溶剤で、原価は安いだろうと推測します。(売値400円程度)
『トコノールを切り口に塗る』
写真ピンボケ(^^; トコノールを革に染み込むぐらいたっぷり載せます。接着剤じゃないので後でティッシュでふき取れば大丈夫。
『切り口を硬い木材で磨く』
トコノールで磨いた箇所と、素のままの箇所を比べれば一目瞭然。
艶も出て見栄えが良い、さらに強度も増すので、トコノールは魔法の液体なのだ。(笑)
と言うことで、案外簡単じゃないか、特に器用なわけでもない、と思われる前に、裏話はこれぐらいにしておきます。(^^;
写真は、アイコスケース(ホルダー)
ワニ革っぽい牛革で作りましたが、凹凸模様が重厚感を醸し出してます。
この革はヌメ革のオイルアップで質が良く、艶も自然な感じでお気に入り。
現在、自分用のアイコスケースとして愛用しています。
ほぼ完成形に近く、ご希望があれば追加で作ってお譲りすることは可能です。
同じ革を入手するのは困難なため、残り革から作れる数には限りがあります。
自信作がいくつか出来るようになったら、ネット販売して小遣い稼ぎ。(^^;
それで鮎竿を買おうかと・・・・あはは(^^;